「話がわかりにくいと言われる」
「つまりどういうこと?と聞き返される」
といった伝え方の悩みをお持ちではありませんか?
自分の中では、一生懸命に伝えているつもりなのに、むしろ一生懸命に伝えれば伝えようとするほど、逆効果だったりすると、気持ち的にも落ち込みますよね。
僕自身、営業をしていた時に、伝え方・話し方に非常に悩んだ時期がありました。営業3年目に上司から「結局何が言いたいのか全くわからない」「話が長すぎるからもっと要約してほしい」と言われてショックを受けました。
それを機に、伝え方・話し方の改善に本気で取り組んだ結果、「さっきの話わかりやすかったです」と言われることが増え、スピーチの場で「感動して思わず涙が出ました。」と言っていただくことようにもなりました。
という順でお伝えしていきます。
伝え方・話し方は、努力次第で変えられます!
ぜひ最後まで読んでいただけたら幸いです。
営業トークが苦手でも伝え方は上手くなる
営業マンとしてのコミュニケーション力の高さ=おしゃべりの上手さ
と考える方も多いかと思いますが、おしゃべりの上手さはぶっちゃけ関係ないと思います。
結論、おしゃりべりが苦手でも、コミュニケーション力を磨くことは可能です。
むしろ、おしゃべりが苦手な人の方が、伝わりやすい話し方を出来るとも考えています。
ここで、みなさんの中で、「最もわかりやすい話をする人」をイメージしてみてください。
そして、その方の話し方は「なぜわかりやすいのか?」と考えてみてください。
いかがでしょうか。
幾つかポイントがあったのではないでしょうか。
例えば
「聞き取りやすいスピードでゆっくりと話す」
「ポイントがまとまっている」
「一方的にベラベラ話さない」
「抑揚がある」
「目力がある」
など。
要は、伝え方にはポイント・テクニックがあるということです。
逆に、いわゆるおしゃべりが得意な方は、伝え方が一方通行で、相手に伝わりにくい話し方をしているケースも多いです。
営業マンは話し方・伝え方のプロである
そもそも、営業マンは話し方・伝え方のプロであるという意識を持つべきです。
なぜなら、営業コミュニケーションの取り方は、
- 対面
- 電話(オンライン)
- メール
がありますが、どれも「言語」を用います。
営業マンの役割は、言語を通じて、お客様の課題・悩みをお伺いし、それの解決手法をご提案することです。
もちろん、言葉だけでは伝わりにくい場合があるので、時にはイラストや画像付きのパンフレットや、既に要点やデータがまとまっている資料などを用いて、お客様に安心感や納得感を持っていただく仕事です。他にも、表情や身振り手振りといった”ノンバーバルコミュニケーション”を使って、安心感や信頼性を高めることがあります。
ノンバーバルコミュニケーション(Non-Verbal Communication)とは「非言語コミュニケーション」と訳される言葉です。 コミュニケーションには、「バーバルコミュニケーション」「ノンバーバルコミュニケーション」と呼ばれるの二つの方法があり、それぞれ以下のようなものを指します。
また、口から出る言葉で発信出来ないことは、文章にすることも出来ません。
「対面よりも、メールで十分」
「しっかり作り込まれた企画書があれば十分」
という人もいるかもしれませんが、コミュニケーションの最終目的は、相手の心を動かし行動を促すことです。
どんなに理路整然と書かれたメールでも、美しくデザインが整ったパワポの企画書でも、そこにあなたの考えや想いが伝わらなければ、相手の心は動きません。
そして、その心を動かすためには、人としての言語コミュニケーションが大切ということです。
なので、営業マンである以上、むしろビジネス全般において、言葉を磨くことはめちゃくちゃ重要です。
コミュニケーションが取れない営業は淘汰されるという話
そもそも、お客様が営業マンを必要とする理由は、自分の判断に安心感を得たいからです。
パンフレットや資料で十分納得ができる方なら、わざわざ営業マンと会う必要はありません。ネットでサイトを見て、そこから注文すれば十分です。
普段買い慣れたものは、ネットでクリックすれば最短で当日配送されますし、最近は商品比較サイトも沢山あるので、それぞれのメーカー担当者に質問する必要もありません。(当然ですが、メーカー担当者は自社商品のメリットしか言わないので)
ただし、車や家といった高い買い物や、保険商品・広告といった無形商材は、より安心感を得るために、詳しい情報や専門意見が必要ですので、そこは専門家の意見が求められる機会は多いです。なので、こういう業界の営業マンは今後も必要とされるはずです。
逆に言うと、そうした安心感を与えられたり、専門性が高い営業マン以外は、市場から淘汰されます。今後この流れは、ますます加速化していきます。
話し方が上手くなるためのコツ
ポイントは3点です。
- 型を作る(PREP法がオススメ)
- 話す内容を文章にする
- 話す機会を作る
型を作る(PREP法がオススメ)
まず、伝え方・話し方には「型」があります。
スポーツでも型があることで、無駄のない洗練された動きになりますよね。
逆に型が身についていないと、無駄にエネルギーを消費したり、怪我リスクが高まります。
話し方の型としてオススメは『PREP法(プレップ法)』です。
PREPとは、4つのキーワードの頭文字から付けられており、その4つのキーワードは下記です。
- 「P:POINT(ポイント・結論)」
- 「R:REASON(理由)」
- 「E:EXAMPLE(具体例・事例)」
- 「P:POINT(ポイント・結論)」
要は、
結論(主張・最も伝えたいこと)→その理由・根拠→具体例→再度結論
と段階を踏んで伝えることで、簡潔にかつ説得力のある伝え方が出来るということです。
話す内容を文章にする
話が下手な人は頭の中だけで話そうとします。何を話すか考えながら話すから、話が長くなります。つまり、何を話すか事前準備が大事ということです。
人前で話す機会がある時は、たいてい事前にわかっているものです。プレゼン、発表、スピーチ、そういう機会がある時は、何を話すか一語一句全て文章にしましょう。大切なことは、要点だけ書かないことです。要点だけ書いてもそれは準備不足です。結局、余計なことまで話してしまって、話が長くなります。
余計なことを話さないために、一語一句書き出しましょう。それができれば後は読むだけです。ただし、棒読みにならないように注意してください。
求人広告営業マンの商談シーン
P:POINT
今回の○○職に関して、最も最適なご提案は、△△というメディアの☆☆プランです。
R:REASON
理由は3点あります。1つ、ターゲットと募集職種がメディアのコンセプトのマッチしていること。2つ、他社で実績があること 3つ、今ならキャンペーンが適用出来ること。
E:EXAMPLE
理由1つ目、2つ目の根拠となるデータ資料です。こちらをご覧ください。
P:POINT
以上のことから、今回の○○職に関して、△△というメディアの☆☆プランをご提案させていただきます。必ずや御社の採用成功に繋がるように尽力いたします。ご検討お願いします。
人前で話す機会を作る
積極的に人前で話す機会を作りましょう。
オススメは、5名以上の前で話す機会を増やすことです。
理由は、少人数の場だと、なんとなく雰囲気やニュアンスで伝わる部分がありますし、人に合わせて言葉をチョイスしながら話を進めればいいのですが、複数名となるとそうは行きません。
一人一人に合わせた話し方が出来なくなるので、聞いている誰にとっても簡潔でわかりやすい話をしなければ、「あの人の話はわかりにくい」「何が言いたいのかわからない」となってしまうのです。
ここで、よくいるのが大勢の前だからといって、下手にウケを狙って場を和ませようとしている人がいますが、個人的にはオススメしません。余程ユーモアに自信がある方なら良いですが、こちらをご覧なっている方は、そういうのが苦手な方が大半だと思いますので、(僕も苦手です。というか無理です。)冒険しない方が良いです。
というか、聞いている方も別にギャグとか期待してません。むしろ、「忙しいんだから、早く要点言ってくれ」と冷ややかな目で見ています。
基本的に、自分の話にすごい集中力で聞いてもらう必要はないと思います。むしろ「簡潔でわかりやすい話だった」「ポイントは3点か。早速やってみようかな」「なんか朝から良い話聞けてよかったなあ」くらいに印象付けば良いと思います。(実はそれが大変なんですが)
朝礼でもミーティングでも何でも良いので、人が集まるタイミングがあれば、勇気を持って手を挙げて話す機会を増やしましょう!
何なら、「僕は(私は)話すのが苦手なので、それを克服するために、毎週1分間スピーチの時間をください!」と宣言するのもオススメです。
※僕はこれをやりました。初めはみんなに笑われましたが、逆に「タカハシさん今日はどんな話するのかな」と注目を集めるので、こちらも真剣になります。毎週やっていく内に「今日の話めちゃくちゃわかりやすかった」「伝わった」と言われるようになり、最終的には誰からも話し方を指摘されることはなくなりました。
まとめ
- おしゃべりが苦手でも、伝え方を高めることは可能
- 営業マンは話し方を磨くべき
- コミュニケーションが取れない営業は淘汰される時代
- 伝え方はPREP法を意識する
- 日々伝え方を磨く習慣を取り入れる
これから時代の多様化が益々高まると、色々な価値観の人とコミュニケーションをする機会が増えます。またコミュニケーションの手段も、対面からオンライン、メール、チャットなど選択肢が増えていきます。
ただ、そうした時にも、我々は言葉によってでしかコミュニケーションを図れなません。逆に配慮のない言葉一つで相手を傷つけたりすることもあります。
営業マンはコミュニケーションのプロとして、相手の心を動かす言葉選びをしていきたいですね。
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