前職ではリクルートで求人広告営業マンでした。
しかし、入社後3年ほどは目立った営業成績が残せていませんでした。未達も多く、いわゆるダメ営業マンでした。
リクルートでは営業マンの成績がポイント形式でランキング化されており、売れてる人と売れていない人はだれでもわかるようになっていました。もちろん当時の僕は下の方にいました。
ランキングで1位になると、最優秀営業マン(MVP)として表彰を頂くことができます。
リクルートでMVPを獲ることは営業マンの憧れです。
僕も「いつの日か自分も壇上に立ちたい!」と心の中で思っていました。しかし、「必ずMVPになります!」とは強く言えないほど当時の僕は売れていませんでした。
売れていないだけならまだしも(良くないですが・・)、クレームやミスも連発する始末でしたでした。
そのような僕がMVPを獲れた時のお話をさせて頂きます。
- 営業表彰を受けたことがない。いつか表彰されてみたい。
- 営業目標が達成できない。
と悩んでいる営業の方に何か少しでも参考になれば幸いです。
この記事の内容
- 営業マン時代の実績と暗黒時代の話
- 目標は他人から与えられるものではなく自分で設定するもの
- Will・Can・Mustで考えることの大切さ
という順でお伝えします。
求人広告営業マン時代の実績
「営業MVP獲れたといっても、たまたまの1回だけじゃないの?」
と思われる方もいるかもしれませんので、一応在籍期間中(6年4ヶ月)の実績を記載します。
- クォーターMVP 3回
- クォーター準MVP 1回
- 半期MVP 1回
- トップパートナー(代理店)MVP1回
- 他、チーム表彰・営業ナレッジコンテスト受賞・拠点内表彰も多数。
ダメ営業マン代表格だった僕。
当時売れない営業マンだった僕。1年間目標を達成できないこともありました。
しかも、達成率98%といったように、目標まであと僅かで外すことも何度かありました。
4クオーター連続未達した時に、周囲から「逆グランドスラム(4Q連続達成)だね!」「またチョイ外しですね!」とも言われ、なんとも情けなかったです。
そんな時に、次のQの目標設定の場があり、事前に目標設定シートを作成し、マネージャーとの面談に臨みました。
※この目標設定シートを「Will・Can・Mustシート」と呼んでおり、
Will(ありたい姿)Can(背伸びして出来る事)Must(やるべき事)を記載する内容になっていました。
半年に1度の目標設定時に、このシートを直属のマネージャーに提出するのですが、当時の私はこのシートの重要性をあまり認識しておらず、同僚の見よう見まねでとりあえず形にして提出するといった状態でした。
それを見せながら説明をしようとした時にマネージャーからこう言われました。
「何か書いてあること、どこかから借りてきたような言葉ばかりで、つまらない。」
「ぶっちゃけ、タカハシくんて将来なにになりたいの?やりたいことあるの?」
突然聞かれたのでびっくりしましたが、こう答えました。
僕「特にこれが絶対やりたいっていうのは今のところないです。それが悩みというか。ですが、何かに悩んでる人が私と関わったことで元気になってもらえるような。人の人生に直接関わるような。そんなことを仕事に出来たらいいなと思います。」
マネージャー「へー、そうなんだ。めちゃくちゃ素敵じゃん。それって今の仕事でどうやったら出来ると思う?」
僕「正直それがわからないというか。今はとにかく、営業スキル高めて、どこにでも通用するビジネスマンになりたいです。そうなってから、本当にやりたいことを改めて仕事に出来たらと考えてます。」
マネージャー「それもったいなくない?なんで今やらないの?やりたいことなんでしょ?別に転職しろってことじゃなくて、やりたいことあるなら今の環境使って、今出来ることやってみたら?」
僕「それってどうしたらいいんですか?」
マネージャー「それは自分の頭で考えなさい。その為の、will.can.mustでしょ?やりたいことがあるなら、最短距離で目指しなさい!!」
その言葉にハッとしました。
私はこれまで、ありたい姿(will)と、やるべきこと(must)が繋がっていませんでした。
会社から求められるmustを積み重ねる内に、いつかきっと、そういう風になれるだろう。なれたらいいな。位にしか考えていませんでした。
将来ありたい姿の実現に向けて、今の仕事は何に役立つのか。なぜやる必要があるのか。
ちゃんと考えなきゃ。
その週末に、外出もせず一人家にこもりノートに書きました。
目標設定は、Will・Can・Mustで考えることが大切
そこで見えてきたこと。
・自分はどういう状態にありたいのか(will)
→誰よりも、あなたがいてくれて良かった。と思ってくれる人を増やしたい。
・背伸びしてチャレンジすること(can)
→周囲を巻き込む仕事、リーダー業務の補佐、求人メディア以外の提案
・やるべきこと(must)
→経営目標達成、新規目標達成
次に考えたことは、will.can.mustの繋がりを意識することです。
やるべきこと(must)の中で、ありたい姿( will)が叶えらる瞬間はどんな時か?でした。
そこでイメージしたのが、新規で取引頂いた時のシーンです。
・タカハシさんがあの時ウチに営業しに来てくれて良かった。
・今まで、他社にお願いしてたけど、タカハシさんに任せて良かった。
・タカハシさんは他の営業と違うね。
・タカハシさんのおかげで、うちの会社もいい人採用できたよ。
既存のお客様に比べ、新規のお客様の方が、自分のwillをより多く感じられるんじゃないか。と考え、新規をもっとやりたいと考えました。
そして、誰よりも、の部分について。
もしランキングで1番になれたら、私は「求人営業の中で誰よりもあなたがいてくれて良かった。を体現したことになるんじゃないか?」と考えました。
次のクオーターで必ず新規1位を獲る。
と決めました。誰に押し付けられたわけでもない、自分だけの目標を決めた瞬間。腹落ちという言葉がピッタリでした。
すると、心の内側から、今まで感じたことのない、エネルギーのようなものが湧いてきました。不思議な感覚でしたが、プレッシャーとも違う。不安よりも、心地よい感覚。
絶対やり遂げる。
will.can.mustシートを改めて清書し、その気持ちが冷めない内に、マネージャーに再度時間を頂きました。
マネージャー「なんかスッキリした顔してるじゃん。いいことあった?」
タカハシ「はい。週末にwill.can.mustについて考えたら、腹落ちしました。私は次のクオーターで必ず新規1位獲ります。求人営業の誰よりも〝あなたに任せてよかった〝を体現したいんです。」
マネージャー「それいいじゃん。タカハシくんなら出来るよ。応援してるよ。」
タカハシ「ありがとうございます。やりきります。」
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それからは、ゴールからの逆算です。
Qで新規1位を獲るためにはどれくらいの売上が必要か。過去の表彰者の業績をチェックし、自分の中で置いた目標数字を設定しました。
その数字を作るために、月・週にどれくらいの売上が必要か。
成約率からみて週に何件アポイントが必要か。
アポイント1件獲得する為に何件電話掛けが必要か。
それをいつやるか。どこにやるか。
上記の内容は今までもやっていましたが、
目的意識が変わったことで、今まで以上に主体的に考えるようになりました。
以前なら、「この件数は今週無理だな。」「この目標は今のヨミからすると現実的じゃないな。」と、どこかで出来ない言い訳もセットで考えていました。
ですが、目的意識が変わったことで、そうした言い訳のようなものは一切なくなりました。
逆に「厳しいかもしれないけど、ここなら可能性ありそう。」「このお客様に、この提案したらやりそう。」のように、可能性に着目できるようになりました。
ここまで決めたら、あとはマシーンのように実行に移すだけです。
一本一本の電話掛け、アポ、提案が、自分のありたい姿の体現に繋がっている。という感覚を持ちながら、営業し続けました。
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あっという間に、Q最終週になりました。
その時私は新規ランキングで3位につけていました。
1位の営業マンとは、30万円位の差がありました。
残り1件30万円位のネタがありましたが、向こうが1件でも新規を入れたらその時点で負け確定です。
相手も当然必死です。それでも、とにかく今やるべきことをやろうと、手を止めることなく営業をしていました。
そしたらなんと!
「おー。ちょうど求人掛けたいと思ってたんだよ。最短いついける?」とマッサージのお客様からご相談を頂きました。
更に!
翌日私のケータイが鳴り、
「以前、タカハシさんに提案してもらったプランありますよね?あの時はお願い出来なかったんだけど、やっぱりタカハシさんに任せたい。すぐ手続きしてもらえますか?」
と、以前に契約に繋がらなかったお客様から掲載依頼が来ました。
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このお陰で、最終週に80万の新規受注をしました。
「やりきった。ここまでやって負けたら悔いないな。」と思えました。
そして、ランキング集計の結果、私は クオーター新規ランキングで見事1位になる事が出来ました!
更にこれで終わりませんでした。
リーダーが私のところに走ってきて、「タカハシ!MVP決まったよ!!!」と言いました。
一瞬何のことかわかりませんでした。
僕「新規ランキング1位のことならもう知ってますよ」
リーダー「違うよ!新規1位と、クオーター最優秀営業賞!ダブル受賞だよ!」
僕「えー!!!」
なんと、新規をひたすらやっていたら、経目をハイ達成しており、初のMVP獲得までしてしまいました。
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逆グランドスラムのダメ営業マンだった私が、
will.can.must を意識したことで人生が好転しました。
あの時、マネージャーに
「やりたいことがあるなら最短距離で目指しなさい」と言葉を頂けたことで目が覚ますことができました。
自信を無くしているあなたに伝えたいこと
あなたは人生どうありたいですか。やりたいことを先送りにしていませんか。今の環境でそこに近づくことは出来ませんか。
外部環境は日に日に変化をしています。
周りに流されることなく、不安やプレッシャーに押しつぶられることなく、
自分が人生の主人公として生きていくために、
will.can.mustは、人生の航海図として役に立ちます。
ぜひ、時間を使って、考えてみてはいかがでしょうか?
以上です!
では、また!